第15回日本病理学会カンファレンスを「腫瘍の源流をみてみたい」をテーマとして、平成30年8月3日・4日の2日間、昨年に引き続き、愛知県犬山市の名鉄犬山ホテルにて開催させていただくこととなりました。
我々は多彩な腫瘍組織像を日々みており、腫瘍がヘテロな集団であることを感覚として理解しています。実際に様々な解析手段を用いて、腫瘍がなぜヘテロであるのか、腫瘍の多様性を生み出す要因は何なのかなどを探求している研究者を招き、病理医、病理研究者の間で密な討議をしていきたいと思っております。目の前を流れる大河の水も、もとをたどれば岩肌から湧く一滴の水です。なぜ、この岩肌のこの部分から水が湧くのか、水が湧けば周囲はどうなるか、そもそも水が湧かないような状況はあるのか、そして目の前にある河の水がどのような経緯をたどって目の前に流れているのか、など、様々なことを「みてみたい」という好奇心に応えられるような、そして好奇心をさらに掻き立てられるようなカンファレンスになれば幸いです。
本カンファレンスで得られる学術成果は、病理学のみならず、他の領域の医学研究にも貢献すると確信しています。そして、一晩語り明かすことで得た新たな仲間とともに、日本から世界へ素晴らしい研究成果が多数発信されることを祈念します。
世話人森井 英一大阪大学大学院医学系研究科病態病理学・病理診断科教授